戸建賃貸住宅

●土地は活用してこそ資産

3代相続すると財産はなくなると昔から言われます。バブル期、地価は上昇し続け所有し売却することで財産を増やすことができました。しかし、今日の経済状況では、場合によっては受け継いできた土地を手放すことにもなりかねません。固定資産税や都市計画税の納付、相続税など、土地は持っているだけでは負債と同じです。大切な土地だからこそ上手く活用し、資産にしていく必要があります。

●土地活用の種類

一口に「土地活用」と言っても、さまざまな種類があります。それぞれ収益性も違い、リスクも異なります。
したがって、短期間のうちに多額の現金を得たい場合と、長期的に安定的な収入を得たい場合では採るべき活用方法は当然変わります。活用方法によっては、多額の借入を起こす必要があるものもありますが、それに耐えうる財産状況でなければ採るべきではありません。
また、それぞれの活用方法には、土地の立地条件や周辺環境によって「向き不向き」もあります。
現在の財産状況から、今、対応すべき課題を明確化し、同時に、活用する土地の特徴を見極めた上で、最適な活用方法を選択することが大切です。

主な土地活用の方法とメリットデメリットは、次のようになります。

 

 

活用方法 メリット デメリット
土地売却
  • 資産の組み替えが可能
  • 相続税資金の確保
  • 収益機会の喪失
  • 譲渡費用、譲渡税の発生
等価交換
  • 資金がなくてもリスクを負わず活用できる
  • 自分の住まいを確保し続けられる
  • 譲渡税の優遇措置がある
  • 土地の所有権の喪失
  • 減価償却は不可
駐車場経営
  • 少ない初期投資
  • 転用や更地への復帰が簡単
  • 税制上のメリットは少ない
  • 立体式駐車場の場合、転用や更地への復帰に高い費用がかかることもある
定期借地
  • 土地を保有したまま分譲が可能
  • 税制上の優遇措置がある
  • 借入によるリスク負担は不要
  • 優良な資産を残せる
  • 転用が長期間不可能
  • 収益源が地代なので、賃料に比べ収益性は劣る
アパート・マンション経営
  • 軌道に乗れば安定収入
  • 税制上の優遇措置がある
  • 賃貸志向の高まりが追い風
  • 建物の法令上の制限に注意
  • 空室リスクが高い
  • 転用が困難
  • 売却損の可能性
  • 高い建築コスト
オフィスビル・商業ビル
  • アパート・マンションに向かない土地でも可能
  • 高い賃料収入
  • 相続税、所得税対策に有効
  • 高い建築コスト
  • 経営リスク(空室リスク)が高い
ロードサイド店舗経営
  • 高い収益性
  • 管理業務の負担が小さい
  • 駅から遠い場所でもビジネスが成立
  • 初期投資資金が大きい
  • テナントの撤退リスクがある
  • 事業用借地方式は収益性に難